看護師は勤務時間、勤務形態、勤務日数、給与形態が他職種に比べて特殊な職業です。
医療機関ごとに働き方は異なるため、一つの職場で長く働き続けるためには転職先選び重要になります。夜勤・残業なし、高給与、土日休み・・・などなど求める条件をあげればキリがありませんね。
「好条件の転職先なんて見つかるの?」そんな不安を抱いている方もご安心ください。
高齢社会に伴って年々増加する患者数。患者数に相反して減少する看護師。有名な病院でさえ人手不足が深刻なこのご時世、看護師さんが転職するなら今がチャンスです。
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看護師は離職・転職率が高い職業
人手不足が原因で看護師さんは転職しやすいとお伝えしました。
しかし、日本国内で働く看護職員数は約157万人(2013年実施の厚生労働省調査参考)で、2004年に行った調査結果の約130万人に比べて20%も増加しています。
看護師の人数そのものは増えているのに、人手不足で悲鳴を上げる医療機関は後を絶ちません。
それは看護師の離職率が減らないためです。看護師そのものの人数は増えているにも関わらず離職率が横ばいであるということは、実質看護師さんの離職者数は年々増加しているのです。
看護師さんの離職者数は現在70万人に昇ります。離職者の10%が復職すれ人手不足は深刻化しないのですが、一度離職した看護師さんが復職することは少ないのです。
高い志を持って入職した新卒1年目。理想が高ければ高いほど、現実とのギャップに挫折しやすくなります。
「離職」よりも「転職」を視野に入れる
悩みやストレスを抱えたまま勤務し続ければ、適応障害・うつ病などの病を患いかねません。
悩みやストレスを抱えるほとんどの原因が職場にあります。人間関係や給料、勤務形態、教育体制など環境を変えるだけで働きやすくなることが多いのです。
転職するだけなら看護師資格を活かすことができます。看護師は、人の命を預かる責任の大きな仕事であると同時に人から感謝される仕事です。
それは患者さんだけでなく、患者さんのご家族、医師、同僚や先輩看護師など様々な人と関わるからこそ得られるやりがいです。
「看護師そのものを辞める」ことよりもまずは「転職」を視野に入れてほしいと思っています。
傍から見れば同じような看護業務も、転職して勤務形態や給料、人間関係が変わるだけで気持ちがだいぶ楽になるはずです。
看護師から他職種に転職することの難しさ
看護師から医療業界以外の他職種に転職するには相当な努力が必要ですし、転職できたとしても厳しい世界で働くことになりかねません。
今章では看護師さんが全くの他職種に転職した体験談をご紹介します。
最低賃金、長時間労働で生きるので精一杯(24歳女性/携帯販売)
基本給が15万ちょっとで、保険や税金を引かれると手取りで10万円ちょっとです。 一日の勤務時間はだいたい10時間程度だったので、時給に換算すると600円くらいでしょうか。 やりがいの感じられない仕事、お客さんや店長に罵倒される毎日・・・友人と遊びに行くお金もないので唯一の楽しみは月に1回マンガ喫茶に籠って大好きなマンガを読み漁ること。 食事もまともに取れません。外食はもちろん、自炊するのにも光熱費がもったいないので簡単に作れるレトルト食品、インスタント食品ばかりでした。 看護師を退職して携帯販売を始めた当初は生きるので精一杯でした。今は看護師に復職し、落ち着いた生活を送っています。
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看護師よりもっと女性の派閥が激しい職場でした(22歳女性/キャバクラ)
看護師を辞めた当初は地元のスーパーの店員として働いていました。 でも給料が低すぎたので3か月で辞めてキャバで稼いでました。正直辛すぎる。 看護師辞めたのも先輩からの陰湿ないじめが原因だったのに、キャバなんて看護師の比にならないくらいどろどろでしたね。 給料には満足してましたけど、先が見えない不安に耐えられず辞めました。 今は地元で看護師続けています。ただ、一度離職して復職を目指すのは簡単じゃないです。私は転職サイトを利用して何とか転職先が見つかりましたけど、最初から看護師に転職しておけばよかったって後悔しています・・・。
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看護師として転職するなら働き方で求人を探しましょう
現在の職場を辞めた場合、すぐに転職先が見つかればいいものの、見つからなかったことを想像すると生活が苦しくなるのが目に見えますよね。
ご安心ください。看護師の求人数は豊富に用意されています。先ほどもご紹介したように看護師は離職率が高く、どの病院も人手不足で悩んでいるのです。
しかし、求人数が多いからと言って希望の条件で転職できるとは限りません。求人数が豊富だからこそ、転職先を比較・検討する必要があります。
今章では転職先の種類と特徴をご紹介します。
病院は大きく分けて3つに分類することができます。
スキルアップが目指せる急性期病院
病院と言われて多くの方がイメージするのが急性期病院でしょう。
急性期病院とは、大学病院、国立病院など規模の大きな病院が主です。救急搬送される生命の危機に瀕している患者さんや症状の重い患者さんを対応することが多いため、夜勤や残業などが付き物です。
業務量が多いことはもちろん、1分1秒を争うため素早い判断力、洞察力が必要になります。急性期病院で働くと看護師としての経験、スキルを積むことができます。
規模が大きい分患者さんの人数多いため、人手不足が深刻な病院が多いのです。看護師としてのやりがいを感じたい方、様々な症状、病状に対応したい方などスキルアップ意欲のある看護師さんは急性期病院をおすすめします。
プライベートを重視できる慢性期病院
急性期病棟に比べてプライベートを充実させながらゆったり働くことができるのが慢性期病院です。
地域のかかりつけ医としてのクリニックや小規模病院が慢性期病院にあたります。患者さんは症状が落ち着いていることが多く、症状が急変することも少ないため余裕を持って働くことができます。
ベットを持たない病院や完全予約制の病院が多いため、夜勤や残業が少なくプライベートを充実させながら働くことができます。
また、患者さん一人一人とじっくり向き合うことができることも慢性期病院の特徴です。
急性期病院に比べて業務内容や対応できる症状が限られているため、スキルアップしにくいことがデメリットです。
急性期病院と慢性期病院の両方の仕事を経験できる亜急性期病院
亜急性期病院とは、リハビリテーションをメインに行う病院です。
亜急性期病院には急性期病院から慢性期病院の間の患者さんが通院します。
急性期に通うほど症状は重くないが、慢性期に移るほど状態は安定していない。このような患者さんの対応を求められます。
状態に応じた適切な看護スキルが必要なので、急性期と慢性期の両方の仕事が経験できます。
他職種に転職する前に看護師の転職サイトをチェックしましょう
体験談から看護師から他職種への転職は容易ではないことがお分かりいただけると思います。また、一度離職することによって、看護師への復職も難しくなります。
看護師に嫌気がさし、他職種に転職しようか考えているあなた。まずは看護師の転職サイトに目を通していただければと思います。
看護師の転職サイトはその名の通り看護師の求人に特化したサイトです。ハローワークなどの他媒体に比べて求人情報が豊富に掲載されていること、転職コンサルタントの支援サービスを受けられるなど様々なサービスが利用できます。
転職者のパートナーとなるコンサルタント
特に転職コンサルタントの存在は利用者にとって大きいでしょう。コンサルタントとは転職理由、転職先に求める条件をヒアリングし、条件に合った求人を見つけてくれます。
サイトを眺めているだけでは、どの求人がご自身に合っているのかが判別しにくいと思います。また、在職中の方は求人を探す時間も惜しまれることでしょう。
忙しいあなたの代わりに求人情報を厳選し、その病院の人間関係や給料、福利厚生などの直接は聞きにくい情報も提供してくれます。
全てを任せきりにするわけにはいきませんが、一人では負担の大きかった転職活動をサポートしてくれるのが転職コンサルタントです。
履歴書の書き方から面接の同行、更には現在の職場の退職交渉まで全面的にサポートを行います。
サイトによっては内定が出たり入職した時点で祝い金がもらえることもあります。サポートしてもらった上に報酬がもらえるなんてありがたい話ですよね。もちろんサービスは全て無料です。
転職エージェントは「お金を出してまで看護師さんに利用してほしい」と思っています。少しでも転職を視野に入れている方、現在の職場環境に不満を抱いている方は転職サイトに登録しましょう。