「本人希望欄」が設けられている履歴書を使おうとしていませんか?
「本人希望欄」なんて書かれていると、お給料や勤務時間、勤務地など期待していることをワーっと羅列してしまいそうですよね。
しかし、本人希望欄はご自身の希望を全て記入していい訳ではありません。本人希望欄に記入した内容次第では印象がダウンしてしまうことも。
そうです、本人希望欄は書いて良いことと書いてはいけないことがあります。
今回は、看護師さんが転職する際知っておきたい本人希望欄の書き方についてご紹介します。
目次
履歴書の本人希望欄の意義
本人希望欄は、ご自身の希望を記入する項目ではありません。
入職する上で満たしてもらわなければ働けない条件を希望する項目です。
本人希望欄と言われると、給料や勤務地などを書いてもいいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「どうしてもこの条件を満たしてくれなければ働けない!」くらいの希望でなければ、「こいつはわがままな人だ」と悪印象を持たれてしまいかねません。
例えば、「家庭の事情で19時までには帰宅しなければならない」、「物理的な問題で転勤ができない」場合は本人希望欄に記入しても構いません。
また、医療機関から募集されている職種が複数ある場合は、本人希望欄にご自身の希望の職種を記入しましょう。
しかし、看護師さんの場合職種を選べることは少ないです。(代わりに診療科を選べることがあります。)
本人希望欄に記入するポイント
履歴書の本人希望欄には2種類あります。1つはフリースペースになっているもの、もう1つは項目立てられているものの2つです。
今回はいずれの場合にも押さえておきたいポイントをご紹介します。
読みやすいよう箇条書きで記入
項目が初めから印字されている履歴書は項目に沿って記入しましょう。
フリースペースで用意されている場合は、文章で書き連ねるのではなく、ご自身で項目を立てて箇条書きにしましょう。
何の項目についてそんな希望が書いてあるのかを一目でわかるようにして書くことがポイントです。
書くことがない場合も空欄はNG
看護師さんの中には「採用してもらえれば条件はない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
本人希望欄に記入することがない場合でも空欄や「特になし」で済まさないことがポイントです。
やる気がないと思われたり、時間がなく雑に仕上げたと思われることも少なくないからです。
書くことがない場合は「貴社規定に従います」と一筆するといいでしょう。
本人希望欄の内容は簡潔にまとめる
あらかじめ項目立てされている履歴書に関しては、各項目のスペースに従って記入しましょう。
フリースペースの場合は、長々と書き連ねないようにすることがポイントです。
医療機関側から見ると、本人希望欄がぎっしり埋まっていることで一方的に要求をつきつられているような感覚になります。
つまり、本人希望欄には簡潔さが重要なのです。
本人希望欄に記入する内容
本人希望欄に記入する内容として「連絡について」「勤務時間」「勤務先」「職種」「給与」が考えられます。
連絡可能な時間帯と連絡先
在職中か学生か非常勤かによって連絡についての書き方が異なります。
在職中の場合
連絡可能な時間帯と連絡先を明記しましょう。連絡可能な時間帯(ほとんど対応できる場合は連絡のつかない時間帯)と連絡先を明記し、在職中の方は入社可能日も記入すると尚良いです。
在職中の方は就業時間に転職先からの連絡を取ることは難しいと思います。
何回かけても電話がつながらない場合、採用担当者の手間になってしまいます。
あらかじめ、連絡可能あるいは連絡がつかない時間帯を明記しておくと親切です。
また、退職手続きなどの関係上、内定をもらってからすぐに入職できない場合は確実に入職できる日にちを記入しましょう。
新卒の場合
新卒の場合、学生であることがほとんどなので、授業やアルバイトの関係で連絡可能な時間帯を明記するのが難しいかもしれません。
しかし、どの曜日でも必ず連絡の取れる時間帯を考えましょう。それが難しい場合は、月曜日から水曜日までは○~○時、木曜日から金曜日までは○~○時など2つに分けても構いません。
土日も開院している転職先なら土日の時間帯も明記していいと思いますが、夜遅く(20時以降)はNGです。
連絡可能な時間帯を応募先の就業時間外にするのは非常識なので注意しましょう。
連絡可能な時間帯、入職可能日以外に原則「貴社規定に従います」と記入することが多いと思います。
しかし、どうしても希望条件がある場合は記入しましょう。入職後に「実は・・・」なんて言われる方が転職先に迷惑が掛かります。
今章では本人希望欄に「勤務時間」「勤務先」「給与」を記入する際のポイントをご紹介します。
勤務時間の希望
勤務時間は必ず理由も明記しましょう。できれば残業したくない方がほとんどです。
高飛車にならないよう、担当者が納得できる理由を明記すれば問題ありません。
例)同居中の母の介護があるため、定時の18時で帰宅させていただきます。
勤務先の希望
勤務先を希望するのはあまりおすすめできません。その理由は採用の可能性を狭めてしまうことがあるため。
看護師さんは医療機関で働くため転勤の心配は少ないですが、系列の病院で働く場合稀に転勤も伴います。
希望の勤務先がある場合は、事前に勤務地を絞って転職先を探してみるといいかもしれません。
給与の希望
給料の希望は原則記入しないことをおすすめします。給料や賞与に関しては、担当者から質問された際に応えるのが無難です。
履歴書で伝えてしまうと謙虚な姿勢が見られないとして、マイナスの印象を抱かれます。
給料について言及するとすれば、「前職での給料よりも下げたくない」のみです。
例)前職では○○○万円いただいていおりましたため、その金額を考慮していただいた額を希望します。
まとめ
履歴書の本人希望欄はご自身の希望をただ伝えればいいわけではありません。
本人希望欄には記入していい内容と記入してはいけない内容の2つがあります。
選考の連絡について、連絡の取れる電話番号と時間帯を記入すると好印象を持たれるでしょう。また、在職中の方は入職可能日時も記入すると尚良いです。
それ以外で記入する場合は横柄な印象を持たれないよう、理由も明記しましょう。
本人希望欄だからと言って気を抜いて良いわけではありません。
ちょっとした気遣い・配慮が担当者にプラスの印象を持たせるのです。