つい先日、このようなニュースを耳にしました。
日本各地で相次ぐ看護師へのパワハラ
“山梨県富士吉田市は16日、職場の看護師らにパワハラ行為をしたほか、患者の診療を拒否したとして、私立病院歯科口腔外科の大月佳代子歯科医師(58)を懲戒免職にしたとして発表した。処分は15日。”
このニュースは平成25年2月~7月に発生しました。
看護師や歯科衛生士の4人に「できないんだったらやめた方がいいよ」など冷たい言葉を放つ、適切な指示を与えず放置するなどのパワハラ行為で、看護師のうち一人が精神的苦痛のため退職したとのことです。
この事件で懲戒免職にあった大月医師は以前勤務していた山梨大学でもパワハラをしていたと指摘され、民事訴訟を引き起こしたとのことです。
佐賀でも同じようなニュースが平成28年2月に発生しています。
“小城市民病院(尾形徹院長)は25日、30代の女性看護師を大声で殴るなどのパワハラ行為で精神的苦痛を与えたとして、50代男性検査技師を減給(10分の1)、4か月の懲戒処分にした。”
男性検査技師は県赤十字血液センターへの緊急用血液の取り寄せを技師に依頼した際に、「なんで俺がしなくちゃいけないんだ」「お前が注文するんだろ」と脅かす様な言葉を浴びせたとのことです。
男性技師は「自宅待機の日に病院に呼び出されてむしゃくしゃした」パワハラ行為を認めています。
・・・こんな大人がいるのですね、びっくり。
訴えられていないだけで、皆さんの周りにもいるのではないでしょうか、パワハラ医師。
我慢してはいけません。長く続くようであれば、きちんとした対処する必要があります。
今回はパワハラ医師(もしくは先輩)に立ち向き合うお話です。
パワハラとは?
あなたも、職場で看護師長や主任、医師や先輩看護師に傷つけられた経験はありませんか?
パワハラとは一般的に次のように定義されています。
|
パワハラの定義からお分かりいただけることが2つ。
「業務範囲を超えて」から業務範囲内で出される業務命令はパワハラとして扱われません。
また、「継続的に」から1回や2回言われただけでパワハラと決めつけることはできません。
我慢することはもちろんよくありません。しかし、過剰に反応しすぎるのも、ご自身の神経を擦り減らす恐れがあるのです。
どこからどこまでが業務の範囲を超えているかについては業種や企業文化の影響を受けるため、各企業・職場で認識を揃え業務範囲を明確にすることが重要です。
パワハラの種類
厚生労働省の情報では、パワハラは6種類に分類することができます。
パワハラの種類 | 特徴 |
---|---|
身体的な攻撃 | 叩く、殴る、蹴るなどの暴行を受ける。丸めたポスターで頭を叩く。 |
精神的な攻撃 | 同僚の目の前で叱責される。他の職員を宛先に含めてメールで罵倒される。必要以上に長時間にわたり、繰り返し執拗に叱る。 |
人間関係からの切り離し | 一人だけ別室に席を移される。強制的に自宅待機を命じられる。送別会に出席させない。 |
過大な要求 | 新人で仕事のやり方もわからないのに、他の人の仕事まで押し付けられて、同僚は皆先に帰ってしまった。 |
過小な要求 | 運転手なのに営業所の草むしりだけを命じられる。事務職なのに倉庫業務だけを命じられる。 |
個の侵害 | 交際相手について執拗に問われる。妻に対する悪口を言われる。 |
パワハラに遭った際の2つの対処法
実際にパワハラに遭った看護師さんはどのような対応をとればいいのでしょうか?
今章では3つの対処法をご紹介します。
① 早めに相談する
一人で抱え込んでいても何も解決しません。「パワハラかな?」と思ったら、信頼できる同僚、先輩に早めに相談することをおすすめします。
パワハラを受けても相談できず一人で抱え込み続けていると、うつ病などの心の病を発症するケースがあります。
職場の人事部に相談すれば人事異動などの措置を取ってもらえることも。
同じ職場に相談できる方がいない場合は家族やご友人でも結構ですし、各都道府県にある「総合労働相談コーナー」「法テラス(日本司法支援センター)」などでも無料で相談することができます。
職場への注意喚起や弁護士を紹介してもらえることもあります。
その際、カメラやICレコーダーなどで写真・音声があれば尚良いです。
証拠品があると相手への説得力が増します。
② 転職も視野に入れる
もちろん転職も視野に入れましょう。
パワハラの被害を受けているにも関わらず、誰にも相談できない状況なら尚更です。
看護師さんの転職理由で多いのは「人間関係の悩み」です。
パワハラで悩む看護師さんはあなただけではありません。
さらに看護師は売り手市場。職場を変えようと思えばいくらでも転職先はあるのです。
転職サイトの利用方法についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
⇒『看護師さんなら知っておきたい転職エージェントの正しい利用方法』
まとめ
パワハラの苦痛が大きい場合、改善が期待できない場合、我慢し続けることはありません。
転職または退職を考えるのも一つの手です。
「人間関係が良好な職場に転職できるとは限らないし・・・」
そんな不安を抱く方も多いでしょう。
看護師の転職サイトを利用すれば転職コンサルタントの転職支援を受けることができます。
(先ほどご紹介したページで詳しくご紹介しています。)
パワハラでお悩みのあなた。まずは転職サイトを比較し、転職支援を受けてみてはいかがでしょうか?