転職を考えている看護師さん。どの医療機関に転職するにしても、考えるのを避けて通れないのが志望動機です。志望動機は想いが込められやすく、採用担当者が最も重視している項目です。今回は成功する志望動機の書き方をご紹介します。
目次
転職先に求められている方の特徴
志望動機とは、ただ単にあなたの想いが込められていれば良いというものではありません。大切なのは、あなたが志望先に貢献できる人間であることを証明することです。
ナースとして貢献できる方は、以下のような特徴を持っています。
即戦力となり、早く一人前になれる方
転職は、新卒と異なり経歴が重視されます。入職したての段階では教育も受けますが、基礎の基礎は教えられません。
基礎的なことから時間をかけて教わっていては、いつまでの指導者の足を引っ張ってしまい、2人分の戦力が欠けることになるのです。
1日でも早く戦力となり仕事に取り組める方が転職では求められています。
職場の雰囲気に馴染める方
看護師は未だ女性が多く、人間関係が複雑な職場です。しかし、看護の仕事は一人で行うことはできませんよね。うまくコミュニケーションが取れなければ仕事に支障をきたします。
そのため、面接では周囲に溶け込めるキャラクターかどうかも重視しています。志望動機に詰め込むのは難しいと思うので、自己紹介や自己PRの際に伝えることをおすすめします。
長く勤めてくれる方
採用には、転職サイトへの掲載費、採用担当者の人件費などの時間も費用もかかります。入職後も教育を行うため、1名採用するごとに医療機関は多大な時間と費用をかけているのです。
選考を何回も行いたいと思う医療機関はありません。あなたが最後の応募者と思わせるくらいの熱意を見せましょう。
良い志望動機をつくる3つのポイント
良い志望動機は「志望先に貢献できること」を伝える必要があるとご紹介しましたが、そのためには表現方法も大切です。以下では、良い志望動機をつくるための3つのポイントをご紹介します。
志望先の特徴や強みを読み取る
どの医療機関の採用担当者は「なぜうちなの?」の理由を聞きたがっています。
転職では複数の選考を同時に進める方が多いと思いますが、全ての医療機関に同じ志望動機は通用しないのです。
そのためには病院の情報を集めなければなりません。また、他の応募者との差別化を図るためには人より多く、密度の濃い情報を集める必要があります。
情報収集については後ほど詳しくご紹介します。
あなたが志望先にどれだけ価値があるかを伝える
「私を採用したらこんなに良いことがあります」と、志望先のメリットを具体的に伝えましょう。志望動機はあなたの広告を考えるようなものです。
善意で採用する医療機関はありませんよね。あなたが入職すると相手にどのようなメリットがあるかを明確に伝えましょう。
謙虚さを忘れない
いくらキャリアやスキルがある方も、傲慢な態度では悪い印象しか抱かれません。
入職したら最初は教育を受けながら仕事をしますよ。選考段階での謙虚な態度は、入職後の働き方を彷彿させるので注意しましょう。
何よりも大切なのは、採用してほしいという謙虚な気持ちです。
悪い志望動機ワースト5
続いて悪い志望動機の例をご紹介します。以下の志望動機は嘘のように思われますが、実はよくある内容なのです。
熱意は伝わるけれど…志望動機が“口先だけ”なタイプ
まずは、「御院の○○なところに感動しました」「社会や人に貢献したい」といった漠然とした志望動機です。
漠然であっても正しいことは言っているので悪い印象は受けませんが、採用担当者にあなたの想いが伝わりません。
「なぜ志望先を選んだのか」を具体的に述べることが大切です。
会社と学校を勘違いしている「勉強させてください」タイプ
勉強熱心さでは前向きな姿勢をアピールできますが、社会人として働く上で大切なのは志望先の戦力になることです。「勉強熱心さ」をアピールしている方は意外と多いですが、どの医療機関も「学ぶところではない」と言うことを忘れないでください。
根拠のない傲慢タイプ
「私を採用すればこの病院は良くなります!」と言った根拠のない上から目線で傲慢なタイプの志望動機ももちろん採用担当者から嫌われます。
先ほどもお話ししたように良い志望動機を作るには謙虚さが必要です。
志望先に貢献できるアピールは欠かせませんが、表現方法を誤ると上から目線の態度になってしまうので注意しましょう。
給料や福利厚生ばかり気にする自己中心タイプ
「給料が良いので」「残業が少なそう」「休日がしっかりとれそう」など、志望先の待遇面ばかり気にする志望動機です。
長く勤める上で待遇は大切なことですが、志望動機としては良い印象を受けません。志望動機は事業内容や業務等を参考にして考えましょう。
職場選びは場所ありき…怠け者タイプ
「家から近い」「地元で働きたい」など、立地条件を志望動機にするタイプです。確かに看護師の方は夜勤もあり、自宅から距離があれば女性としては不安です。
ただ、立地がひとつの決め手だとしても、志望動機としては「同じ距離にある医療機関ならどこでも良かったのでは?」と悪い印象を抱かれてしまいます。
良い志望動機の書くための5つの準備
どのような志望動機が良いかイメージが湧きましたか?
続いて、良い志望動機を作るために準備すべき5つのことをご紹介します。
病院訪問や実際に働く方の声を聞いて情報を集める
パンフレットやサイトに記載されている情報は誰でも手軽に入手できる情報で、志望動機の参考にしやすいです。しかし、他の応募者と差別化するためには、違った方法で情報を集めなければなりません。
志望動機に説得力を持たせることが出来る情報は病院訪問を行い、実際に働く方の声を聞くことです。
病院訪問を行うことで意欲的な態度をアピールすることもできますし、院内の雰囲気も知ることが出来ます。
自分の経歴・強みをまとめる
志望先にどのように貢献できるのかは、あなたの経歴や強みを理解していなければ伝えることはできません。これまでにどのような業務に携わり、どのような強みを発揮したか、エピソードを交えて伝えると効果的です。
長所・短所を考える
長所と短所を考えることで、どのような業務で活躍してくれるか、院内で良好な人間関係を築くことが出来るかを判断します。
短所を考える際、業務に支障をきたす様な内容は避けましょう。また、克服しようと努力していることも伝えると担当者は良い印象を抱きます。
今後のキャリアプラン・目標を考える
共に働くためには、志望先の目指す方向とあなたの目標が同じ方向でなければなりません。
あなたの目標を考えることだけでなく、病院の経営理念にも目を向けましょう。
病院によって経営理念は異なるため、志望先ごとに調べて価値観の擦り合わせを行うことが大切です。
志望先でどのようなことに力を入れたいかを具体的に考える
どのようなキャリアプランを立てるかに付随して、どのような業務に力を入れたいかを出来るだけ具体的に考えましょう。
これまで感動したことや印象に残っている仕事を思い出せば、あなた自身の看護観を志望先に伝えられるはずです。
志望動機は面接でしっかり伝えられなければ意味がありません。面接のポイントやよくある質問についてはこちらの記事をご覧ください。
⇒看護師の転職!面接でよく聞かれる質問とは?
志望動機を考える為には、自分を客観視することが大切
志望動機を考えるために欠かせないことは自分を客観視することです。自分では100点満点の志望動機と思っていても、相手に伝わらなければ意味がありませんよね。
客観視するためには以下の方法がおすすめです。
気心知れた方に相談する
まずはあなたを良く知る方に相談することです。
志望動機ではどうしても自分を良く魅せようと背伸びしてしまいがちですよね。背伸びした志望動機はあなた自身のことが伝わりにくく、逆にマイナス評価に繋がることが多いです。
しかし、気心知れた方は、ありのままのあなたの魅力を見つけてくれます。自分で自分の魅力は見つけにくいということがお分かりいただけると思います。
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